ファインバブルの特徴
ファインバブルは、大きさの違いで2種類に分けられます。
マイクロバブル

マイクロバブルは、直径が約1〜100マイクロメートル(0.001〜0.1mm)の泡で、水中では白濁した見た目になるのが特徴です。このサイズの泡は水中をゆっくりと浮上しながら、徐々に水の中に溶け込み、最終的には泡が収縮して消滅します。
ウルトラファインバブル

ウルトラファインバブルは、直径が1マイクロメートル未満(0.001mm未満)の極めて微細な泡で、肉眼では確認できず、ウルトラファインバブルを含んだ水も透明です。このサイズの泡は浮力がほとんど働かず、水中を浮上せずに長期間滞留するという特徴を持ちます。外的な刺激がない限り、数週間から数か月ものあいだ水中に安定して存在し続けることができます。
ファインバブルの性質
1.吸着作用(マイクロバブル・ウルトラファインバブル共通)
疎水性相互作用による吸着

ファインバブルは、水中で疎水性(=水になじみにくい)がある油などと自然に引き合う性質を持っています。この疎水性相互作用により、水中の油や汚れを吸着させる働きがあります。
マイナス帯電による吸着

ファインバブルの表面は、水中でマイナス(負)に帯電し、プラス(陽)に帯電した粒子や物質と強く引きつけ合う力を持ちます。たとえば、金属イオン、細菌の細胞膜、微粒子の一部は正に帯電していることが多く、それらを吸着させることができます。
2.衝撃作用(マイクロバブル・ウルトラファインバブル共通)

水中で泡が弾けるときに、衝撃波が生まれ、周辺に影響を及ぼす性質があります。衝撃波によって汚れなどの固着物が剥離されることで、表面洗浄への効果が期待されます。
3.生理活性作用(マイクロバブル・ウルトラファインバブル共通)

ファインバブルは、水中で酸素を運ぶことができ、魚や植物の成長を促進させる生理活性作用の性質を持ちます。また、微生物の増殖や活性化に貢献し、排水中の有機物分解の促進にも効果が期待できます。
4.ガス溶解促進作用(マイクロバブル)

マイクロバブルは、一般的な気泡と比較して非常に小さいため、内包されるガスを短時間で溶解させることができます(直径が小さくなるほど、体積当たりの表面積が大きくなり、ガスが水に溶け込むスピードが早くなります)。
5.ガス貯蔵作用(ウルトラファインバブル)

ウルトラファインバブルは、極めて小さいため、浮力がほとんど働かず、特別な刺激を与えなければ、数週間〜数か月もの間、安定して水中に滞留し続ける性質を持ちます。